施工管理の激務はいつまで続く?サブコンで6年働いた私の答え

激務に疲れた施工管理のイラスト 施工管理のリアル
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朝は職人さんより早く現場に入り現場の確認、日中は現場管理と打ち合わせ、事務所に戻れるのは夕方。そこから書類仕事が始まり、帰るのは終電間際。休日も現場や書類作成で潰れる——。

そんな毎日の中で、「この激務って、いつまで続くんだろう?」と考えたことはありませんか?先輩に「何年目になれば楽になりますか」と聞きたくても、疲れた顔で働く上司を見ると、聞くのが怖くなる。私もそうでした。

私は新卒からサブコンで施工管理を6年間経験し、その後デベロッパーへ転職した経験があります。この記事では、施工管理の激務が「いつまで続くのか」について、業界で働いた実感と、抜け出した後だから見える景色の両方から、正直に書きます。

結論:「年次が上がれば楽になる」は半分ウソ

先に結論を言うと、施工管理の激務は、年次が上がっても「楽になる」とは言い切れません。正確には、しんどさの「種類」が変わるだけで、拘束時間の構造そのものは大きく変わらない——というのが、6年働いた私の実感です。

若手のうちは写真整理や書類作成、雑務に追われます。中堅になると工程管理や職人さん・他業者との調整が中心になり、所長級になれば工事全体の責任、近隣対応、採算管理がのしかかります。担う仕事の質は上がっていきますが、「朝早く、夜遅い」という時間の構造は、役職が変わってもほとんど同じでした。

以下、筆者の体験談です。

1年目
  • 朝5時起きで新人なので、事務所または、現場へ1番乗りが当たり前。
  • 朝礼準備・清掃・資材搬入の立ち会いからスタート。
  • 日中は、基本的に職人さんと行動がメイン。特に苦労したのが、現場用語がわからないこと。大学時代、工学部電気専門の科に居ても現場用語は最初わからない。職人さんに「早く覚えろ」と言われても教えてもらえる時間がなく、見て盗むしかない。
  • 夕方からは事務所に戻って、材料の注文、明日の現場の準備、施工図の作成・修正、施工要領書などの書類作成。気付けば、終電間際。「家に帰るのは寝るためだけ」という感覚。
3年目
  • 私の場合、大きな現場に配属されなかったので、3年目は中規模現場を1人で担当。いわゆる、1人現場の現場代理人。
  • 1人現場なので、1年目同様に、朝5時起きは変わらず、事務所または、現場へ1番乗りは変わらず。
  • 日中は、現場においては、職長さんにある程度任せる形が取れたので、現場に張り付けではなく、ポイントで写真撮影や現場の確認を実施。1人現場なので、施工図の作成、印刷、キュービクル、盤類などの製作図チェックも全て実施。加えて、週1回の定例会議に参加し、客先、設計者、ゼネコンなど多岐にわたる関係者と打ち合わせ。定例は議題が多いと19:00〜20:00まで実施することが当たり前。
  • 夕方もしくは、夜からは事務所に戻って、材料の注文、明日の現場の準備、施工図の作成・修正、施工要領書などの書類作成と1人現場なので、全て自分で実施。加えて、現場で工事内容が変更になった際の増減見積書作成など、お金に関する業務も実施。1年目より事務所から帰宅する時間は遅くなり、受電前や竣工間際は、事務所に泊まり込みで仕事を実施。
  • 会社の方針で、1級電気工事施工管理技士の資格取得がマストであったため、唯一基本的に休日であった日曜日は、資格の勉強がメインという休日。
    ※資格は努力して取得したのが大正解。後の転職活動で有利に働く。
6年目
  • 中規模現場に加えて、小規模改修現場を1人で担当。
  • 朝、日中、夕方の業務内容は、3年目とは変わらず。加えて、土日に実施する改修現場の準備を実施。
  • 平日→中規模の新築現場、土日→小規模な改修現場という環境になり、休日が無くなる。
  • 中規模現場のB材料手配は、協力会社・職人さんが持つという条件だったので何とか中規模現場と小規模改修現場の掛け持ちができたという印象。

「あと数年耐えれば楽になる」と信じて頑張っている方にとっては厳しい話かもしれません。ただ、私の1年目、3年目、6年目の体験談の通り、年々、辛くなっていき、6年目は私のカレンダーから休日が消えました。これを知らずに「楽になるはず」と待ち続けるほうが、私は辛いと思っています。

私自身、慣れで麻痺しないように残業時間を毎日記録していました。その1年分の記録はこちらで公開しています。
施工管理業務 サービス残業のリアル | 勤務表と実態の差を記録で公開

なぜ施工管理の激務は構造的に終わらないのか

「自分の要領が悪いから忙しいのでは」と思っている方にこそ伝えたいのですが、施工管理の激務は個人の能力の問題ではなく、業界の構造に原因があります。理由は大きく3つです。

工期は絶対で、しわ寄せは管理側に来る

引き渡し日は動かせません。天候や資材の遅れ、設計変更で工程が押しても、竣工日はそのまま。そのしわ寄せを吸収するのは、工程を管理する施工管理の残業と休日出勤です。これはあなたの段取りが悪いのではなく、仕事の性質そのものです。

特にサブコンは下請けの立場に入ることが多く、このしわ寄せが最も集中するポジションです。元請けの遅れを深夜残業で吸収した実際の一日を、こちらの記事に書きました。
サブコンを辞めたい|キツさの正体は「立場」だった。6年働いた私の結論

日中は現場、書類は夜、という時間構造

施工管理の仕事は「現場にいる時間」と「書類を作る時間」の二重構造になっています。日中は現場を離れられないため、安全書類や写真整理、翌日の段取りは必然的に夕方以降に回ります。この構造がある限り、定時で帰れる日はなかなか作れません。

人手不足で1人あたりの負担が減らない

建設業界は担い手不足が続いており、1人の施工管理者が受け持つ業務量は簡単には減りません。なお、2024年4月からは働き方改革関連法による時間外労働の上限規制が建設業にも適用され、業界全体で労働時間を減らす動きは始まっています。ただ、規制で「残業の上限」が決まっても、仕事量そのものが減るかどうかは会社によって差が大きいのが実情です。

私の場合:激務が終わったのは「役職が上がった時」ではなく「立場(会社)を変えた時」

ここからは私自身の話です。私の激務が終わったのは、社内で昇進した時ではありませんでした。サブコンからデベロッパー(発注者側)へ転職して、立場(会社)が変わった時です。

サブコン時代とデベロッパー時代の働き方の違い

発注者側に移って最初に驚いたのは、時間の使い方が根本から違うことでした。現場に常駐して工程を回す側から、プロジェクト全体を管理する側へ。働き方はまったく別物でした。

項目サブコン時代デベロッパー時代
働き方の軸工程・安全・品質・職人折衝を
自ら回す。
発注者側として事業全体を俯瞰し、実務はゼネコン、設計者に任せる。
出社時間7:00前には現場
または現場事務所へ出勤。
9:00に出社 もしくは、在宅ワーク。
退社時間23:00〜24:00に現場事務所を退社。
基本、終電間際。
17:30に退社と、基本は定時退社。
働く場所現場事務所に常駐。オフィスもしくは在宅ワークと選べる。
休日日曜日のみ
祝日も現場は動いているので出勤。
※6年目は休日が無くなる
仕事から完全に切り離され、
趣味・自己投資に使える。
精神的な余裕1人現場の現場代理人なので、
工程・安全・品質・クレームの
プレッシャーを1人で背負い、
常に緊張感が高い。
現場の一次対応はゼネコン、設計者側。俯瞰できる余裕が生まれる。
しかし、事業全体の意思決定という別種のプレッシャーもある。

「耐えて年次を上げる」以外の選択肢があると知った

サブコンにいた頃の私は、「楽になりたければ出世するしかない」と思い込んでいました。でも実際には、施工管理の経験は発注者側やコンサルなど、現場常駐ではない立場でこそ評価されることを、転職活動で初めて知りました。現場を知っている人間は、発注者側から見ると貴重な存在だからです。

転機は転職活動でした。デベロッパーの面接で「現場を知っている人材は、うちのような発注者側にとって貴重です。」と言われたときの衝撃は今でも覚えています。
施工管理の経験は施工管理の仕事だけでなく、施工管理以外の仕事でも評価される。この経験は、出世して耐え抜いた先にしか報われないものだと思っていましたが、実はそうではなかったです。

激務が終わるのを「待つ」のではなく、激務ではない「場所に移る」。私の場合は、それが答えでした。

この激務ではない「場所に移る」転職を、実際にどう進めたのか。準備にかけた1年の中身から面接の実際までは、こちらの記事で詳しく書いています。
施工管理からデベロッパーへ転職した話|準備1年・活動2ヶ月の全記録

激務から抜けるために今日からできる3ステップ

「いつまで続くんだろう」と漠然と悩み続けるのが、一番消耗します。今日からできることを3つ、ハードルが低い順に挙げます。

ステップ1:激務の原因を仕分ける

まず、自分の激務の原因が「会社固有」なのか「業界構造」なのかを書き出してみてください。会社固有(極端な人員不足、下請けの立場など)なら同業他社への転職で改善する可能性がありますし、業界構造が原因なら、立場そのものを変えることが選択肢になります。

ステップ2:「施工管理経験が活きる別の立場」を知る

発注者側(デベロッパー)、元請け側、コンサル、社内の内勤部門——施工管理の経験が評価される場所は、現場の外にも意外とあります。「施工管理を辞める=経験を捨てる」ではありません。

ステップ3:エージェントに登録して市場価値を聞いてみる

転職するかどうかを決める前でかまいません。エージェントに登録して「自分の経験はどの立場で通用するのか」を聞いてみると、選択肢が具体的になります。登録は退職の決断ではなく、判断材料集めです。私も「まず話を聞くだけ」から始めました。

登録の前に、まず自分の激務を客観視したいという方は、私が実際につけていた残業記録を見てみてください。「勤務表と実態の差」を数字にする方法の実例です。
施工管理業務 サービス残業のリアル | 勤務表と実態の差を記録で公開

そもそも「辞めたいと思うこと自体が甘えなのでは」と迷っている方は、こちらの記事も読んでみてください。
施工管理を辞めたいのは甘えじゃない!6年続けて転職した私の結論

まとめ:激務が終わるのを待つか、終わる場所に移るか

施工管理の激務は、年次が上がれば自然に終わるものではありません。しんどさの種類が変わるだけで、時間の構造は変わらない——それが6年働いた私の実感です。

だからこそ、「いつまで続くのか」と待つのではなく、「どうすれば終わらせられるか」に問いを変えてみてください。私の場合、答えは昇進ではなく、発注者側への転職でした。あなたにとっての答えを探す第一歩として、まずは激務の原因の仕分けから始めてみてください。

その「発注者側への転職」を、私が実際にどう進めたのか——準備にかけた期間、応募数と結果、面接で評価されたことまで、全記録をこちらにまとめています。
施工管理からデベロッパーへ転職した話|準備1年・活動2ヶ月の全記録

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